テレビ・スマホ・ゲームと子どもへの影響テレビ・スマホ・ゲームと子どもへの影響区役所の子育て講座「メディアが乳幼児に与える影響」を聞いて…。 ◎赤ちゃんがテレビをじっと見るのは、好んでいるわけではなく 一種の「反応」である。 ↓ 一番大切なことは「おんぶ・だっこ・声掛け」 特に、おむつ替えの時は「きもちよくなったね」「きれいになったね」など 声掛けしながらすることが、大切。 ◎乳児期は、大人の数十倍の神経発達がある時期。 くりかえされる刺激が、脳にインプットされていく。 ↓ その神経発達を阻害するのが、TVなどのメディア ◎テレビ画面は、乳幼児からすると強烈な光と音の刺激であり、 それに慣れてしまうと、弱い刺激・微妙な変化などが 見分けられなくなる。 ↓ 離乳食は濃い味にしないで、薄味から慣れていく。 ↓ 光刺激も同じ。TV画面の情報は、細かく見ると全て点の集まりである。 ↓ 自然界のものはすべて、もっと細かい。 顔の表情・雰囲気の微妙な変化を感じ取って、コミュニケーションをとる 物をさわった感触を楽しむ。 落としたり、ころがしたりして、物理法則を学ぶ。 ↓ 電子画面は、自然界にないものなので、それに慣れることは、自然界からの学びに鈍感になっていくこと。 ◎テレビの番組内容で、良し悪しを決めても意味がない。 2歳までの乳幼児にとって、テレビを見るという行為自体が悪。 ただ「今日は5分も見せてしまった…」というように、 神経質になりすぎることで、お母さんがピリピリしてしまうのもよくない。 「見たいものは見る」「見終わったらすぐ消す」が大切。 だらだら視聴が一番悪。 ◎2~4歳ごろは、親が選んだものを時間を決めて見せてもよい 主導権は親にある。(メディアの接触コントロール) ↓ 4~5歳以上では子ども自身の意思決定も大切にする。 ↓ 約束した番組を見終わったら、OFFにする習慣が大切 ◎人間の赤ちゃんだけが、満腹ではないのに、 授乳を止めて養育者をじっと見る行動をとる。 それは、養育者との関係を確認するためで、視線が合うと安心して また飲み始める。 授乳の際に、テレビを見たり携帯をいじったりすると、赤ちゃんからの 視線を無視することになる。 ◎子どもが長時間テレビを見たりゲームをすることの安全性は 一度も証明されていない。 ↓ 近年、(特に父親にその傾向があるが)、スマホ・タブレット系を 赤ちゃんに触らせる親が増えている。 ↓ スマホ・タブレットは、赤ちゃんの軽い力で操作できる。 ↓ 赤ちゃんにとって、おもしろい。 ↓ 簡単にできすぎて、赤ちゃんがはまる(依存)。 ↓ 指先の力・手の力・目線の動かし方…等々、発達する機会を失う。 ここ2年ほどのことなので、スマホ・タブレットを乳幼児期からさわることに対する 影響は、まだわかっていない。ただ、専門家の論理的見解では「かなり危険」。 数年前小児科学会が「2歳まではTVを見せないように」との提言を出したが、もうすぐ「乳幼児期にスマホ・タブレットに触れさせないように」との提言も出るものと思われる。 スマホ・タブレットは、赤ちゃんに絶対に触らせないように! ◎講師の長男(現在もう大人に近い様子)は、3歳ごろまで毎日テレビ漬けにしていた。 (テレビを見せていればおとなしかったから) あるとき、保育園から、長男の様子がおかしいと指摘され、 テレビを絶つように指導される。 それから3日間は、大泣きで大変だったが、 1週間するとずいぶん落ち着き、一人遊びができるようになってきた。 ↓ 長男は、高校生になっても、話しかけてすぐに返事が出来なかった。 本人に問うと、 「呼ばれているのはわかるが、すぐに返事が口から出ない。 何度か呼ばれて、返事をしなくてはならないと、頭で考えてからしか 返事をすることが出来ない」とのこと。 ◎メディア漬けの乳幼児の傾向 ・表情が乏しい ・言葉が遅れる ・一方的にしゃべる(人の話を聞けない) ・話しかけても返事をしない ・自発的に遊べない(TVが消えると騒ぎ出す) ・思い通りにならないとパニックを起こす ・戦いごっこを好む ↓ そういう傾向が見られた場合、TVなどの影響かどうか調べるために… 2時間/日 以上TVを見ているかどうか(2時間以上だと、依存傾向になりやすい) TV・ビデオ視聴をすっぱり断つ。 →1週間~3か月くらいで変化が見られたら、TVなどの影響が疑われる。 1歳6か月検診で、発語発達についてのチェックがはいるが、発語遅れとして検査にひっかかった子どもの割合は、赤ちゃんのいる空間でどれだけTVがついているかに比例する。 人がおしゃべりしているときに、TVがついていると、おしゃべりとはどういうことかを学習できない。常にざわざわした雰囲気のなかでの会話が、普通になってしまい、落ち着いて会話することができない。 ◎3D映像は、未就学児には大変危険。 ↓ 未就学の時期は、身体の成長が著しいが、視神経についてもそうで、 この時期に3D映像や、平面画面(テレビ)を見せ続けると、 視神経の発達に悪影響を及ぼす。 平面画面を見る時間が長いほど、片眼視力(利き目)だけが発達する。 これは、平面画面は、片眼だけを使ってみることが出来るからである。 就学前健康診断で、両眼の視力差が大きい子どもが増えている。 ◎光刺激から数時間は、睡眠リズムができない。 (2歳までに、睡眠のリズムができるのが標準) ↓ 夜泣きがひどいことの原因に、「光刺激が強い」という場合もある。 (大人の感じる「強い刺激」と、赤ちゃんのそれとは、感じ方が違う) ◎ゲームについては、仮想と現実の理解がはっきりできる、 5・6年生以降からが望ましい。 サンタクロースが仮想だと、はっきり理解する年齢・そして自分で約束を作ることがで きる年齢から。 ↓ 与える際には、親子で約束をつくる。 約束が守れなかった場合、使用禁止の期間を設けたり、 何度も約束が守れない場合は没収などの措置も約束事に盛り込む。 ◎現在の20代中半~30代の親世代は、ゲーム世代であるので どうしても親がゲームにはまりがち。 しかし、子どもが小学校高学年になるまでは、子どもの前でゲームを しないことが大切。 ◎スマホ・LINEの危険性について ・スマホを上手に使えるようになるのは18歳以上(でもまだ早い場合もある) ・スマホを与える=大きな問題(スマホとの付き合い方)をかかえるという覚悟で与える。 ・依存・ネットいじめ・金銭面・裏社会(出会い系など)など、様々な問題が出てくる。 ・ゲームのときと同じで、与えるときには「約束事」を一緒に作ることが大切 ・小学生には、スマホは全く必要ない(決められた回線との通話のみのキッズ携帯で十分) ・音楽プレーヤーを利用したLINEのやりとりも可能であるが、こちらのほうが危険(スマホは利用規制などかけられるが、音楽プレーヤーはそれができない) ・スマホを買ってもらえないからと、音楽プレーヤーを使いこなしている子ほど、危険な使い方をしている子が多い。 ◎ゲームが好きな子どもは、学習好きな子が多い。 →新しいこと(操作法や、ゲームのクリアの仕方など)を学んで できるようになることが楽しい。 ↓ ゲームでの学習になれる=強すぎる学びの刺激 ↓ 机上の学びが退屈になる ↓ 学校の学習が苦手になる ↓ おちついて学べない ↓ 頭に入らない そういう子どもが増えているから、ベ〇ッセのチャレ〇ジでは、ゲーム機で学習させる方法をとっている。 ↓ 大人がコントロールできる間に、コントロールしておくことが大切 前のコラム おっぱいはいつまで飲ませたらいいの? 次のコラム 0~3歳までのおもちゃの与え方 ジャンル別一覧
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